遺言の無効・取消し




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遺言の無効・取消し

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遺言の無効・取消し

◇遺言の無効

遺言の一般原則に反する無効は次の場合になります。

@法定の方式によらない遺言

A満15歳に達しない者がした遺言

B遺言をするときにおいてその能力を有しない者がした遺言

C所定の方式によらない成年被後見人・口が利けない者ががした遺言

D欠格証人が立ち会った遺言

E2人以上の者が同一の証書でした遺言

これらの遺言は無効になりますので、注意が必要になります。


また、民法上に特殊な無効原因があります。

被後見人が、後見の計算終了前に、後見人、後見人の配偶者・直系卑属の利益となる遺言をしたときは、その遺言は無効となります。

意思能力を欠く人(被後見人)の面倒を見る後見人等の利益になる遺言は無効になるということです。

後見人の被後見人に対する不当な影響を防止することを目的に定められています。

しかし、後見人が被後見人の直系血族、配偶者、兄弟姉妹であるときは、その不当な影響のおそれがないので、この場合の遺言は有効となります。

遺言の無効を主張する場合には、遺言の無効確認の調停申立をする必要があります。




◇遺言の取消し

遺言の取消しは、遺言が詐欺・強迫によりされて、意思表示に瑕疵がある場合になされます。

遺言者の相続人が遺言の取消権者になります。

遺言者本人が取消権を行使しないで死亡したときは、その相続人が取消権を承継して行使するということです。

遺言取消のの意思表示は、相続人、受遺者などの利害関係人に対して行います。

詐欺・強迫によりされた遺言は、取り消されるまでは有効として扱われますが、取消しにより無効になります。

また、詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができません。

取消しに争いがあるときは、遺言の取消しを確認する調停を申し立てることになります。


負担付遺贈の受遺者が負担を履行しない場合、相続人は、家庭裁判所にその遺言の取消しを請求することができますが、その請求をするためには、まず、受遺者に対して、相当の期間を定めてその履行を催告しなければなりません。

催告者は、相続人または遺言執行者になります。

被催告者は、受遺者またはその相続人になります。

どちらにしても、遺言の無効・取消しなどの問題が出る場合には、調停を申し立てる必要が出てきます。

よろしければ、お気軽にご相談ください。


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