遺言の知識
@遺言制度の意義
被相続人の最後の意思表示は尊重されるべきだが、真意かどうか争いになることがあります。
また、被相続人の意思表示なら何でもかんでも効力を認めるというのも、逆に混乱を招きます。
そこで、遺言に厳格な「方式」を定め、「遺言をなしうる事項」について方式に従った遺言がなされる限り、その内容の実現を法的に保障する、という建前をとっています。
ただし、相続人全員の合意があれば、遺言の内容と異なる遺産分割は可能です。
A遺言をなしうる事項とは
□推定相続人の廃除、廃除の取消し
これは遺言執行者のみが執行可能です。
□相続分の指定
法定相続分と異なる相続分を指定することができます。
□遺産分割方法の指定
「相続させる」文言を用いることで、遺産分割を経ずに、相続人に直接相続財産を割り付けることが実務上可能とされています。
不動産を相続した相続人単独で不動産の相続登記が可能です。
ですので、法定相続人に対しては、「相続させる」という文言を用いたほうが無難です。
□特別受益の持ち戻し免除
□遺贈に関する事項
□認知
これは遺言執行者のみが執行可能です。
□遺言執行者の指定
A遺言の方式(ここでは2つの方式だけ記載)
□自筆証書遺言の方式
遺言書の全文、日付、遺言者の氏名のすべてを遺言者が自署し、遺言者が押印します。
これらの方式を欠いた自筆証書遺言は無効となります。
□公正証書遺言の方式
証人2人以上の立会いの下、遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授し、公証人が遺言者の口授を筆記し、これを遺言者及び証人に読み聞かせ又は閲覧させ、遺言者及び証人が、筆記の正確なことを承認した後、各自これに署名押印し、公証人が、その証書が以上の方式に従って作ったものである旨を付記してこれに署名押印します。
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