自筆証書遺言の遺言事項




杉並区の行政書士



自筆証書遺言の遺言事項

スポンサードリンク
杉並区の行政書士遺言の知識>自筆証書遺言の遺言事項

自筆証書遺言の遺言事項

遺言でなしうる財産処分としては、遺贈、寄付行為、信託の設定が認められています。

本件遺言執行者指定の遺言書を含めた本件遺言書の全記載文言、本件遺言書作成当時の事情、及び遺言者の置かれていた状況など認定事実によれば、本件遺言中「遺産は一切の相続を廃除し、」との条項は、それに続く「全部を公共に寄付する。」とお条項との関連、並びに被控訴人らが従前より遺言者と絶縁状態にあったもので、遺言者の遺留分を有しない妹であることなどの事情にかんがみ、推定相続人を廃除する意思を表示したものではなく、「全部を公共に寄付する。」との条項は、本件遺言書中に、財団法人の目的、名称、事務所、資産及び理事の任免に関する規定を全く欠いていること、並びに他人をして一定の目的に従い、財産の管理又は処分をさせる旨を表す記載が一切ないこと、その他認定説示の諸事情のもとにおいては、公益財団法人の寄付行為を遺言したもの、あるいは信託法にいう公益信託を遺言したものとは認めがたく、本件遺言は遺言者の遺産全部を、国、地方公共団体に包括遺贈する意思を表示したものと解しました。

(遺言による推定相続人の廃除)
民法第893条 被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、遺言執行者は、その遺言が効力を生じた後、遅滞なく、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求しなければならない。この場合において、その推定相続人の廃除は、被相続人の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。
3.遺言者が、公証人1人及び証人2人以上の前に封書を提出して、自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を申述すること。
4.公証人が、その証書を提出した日付及び遺言者の申述を封紙に記載した後、遺言者及び証人とともにこれに署名し、印を押すこと。
2 第968条第2項の規定は、秘密証書による遺言について準用する。




また、本件遺言執行者指定の遺言は、本件公益遺贈につき、右の通り定めた受遺者たり得べき者の範囲において、受遺者の選定を控訴人(遺言執行者)に委託する趣旨を含むものと解しました。

本件遺言は、遺言執行者指定の遺言を含め、本件公益遺贈につき、受遺者たりうべき者の範囲を明確に定めているし、遺言執行者が受遺者を選定するのにも困難はなく、その選定が遺言書の意思と乖離するおそれもなく、また民法902条、その他関連法条の法意に照らして考慮しても、有効なものというべきであるとした事例があります。

(遺言による相続分の指定)
民法第902条 被相続人は、前2条の規定にかかわらず、遺言で、共同相続人の相続分を定め、又はこれを定めることを第三者に委託することができる。ただし、被相続人又は第三者は、遺留分に関する規定に違反することができない。
2 被相続人が、共同相続人中の一人若しくは数人の相続分のみを定め、又はこれを第三者に定めさせたときは、他の共同相続人の相続分は、前2条の規定により定める。


無料法律相談はこちら


Amazonで相続を調べる
カテゴリ
自筆証書遺言の訂正
自筆証書遺言の加除変更の判例
自筆証書遺言の方式に反する加除変更
自筆証書遺言の加除変更等
成年被後見人の自筆証書遺言
成年被後見人の遺言の立会人
自筆証書遺言の遺贈の対象
自筆証書遺言の財産処分の意思
自筆証書遺言の遺言の抵触
自筆証書遺言の遺言事項
自筆証書遺言の遺言能力
老人性痴呆者の遺言の有効
老人痴呆者の遺言の無効
制限能力者の遺言能力
自筆証書遺言の自書
自書でない自筆証書遺言
他人が補助した自筆証書遺言
自筆証書遺言の日付の自書
自筆証書遺言の日付の不実記載
自筆証書遺言の日付の封筒記載
自筆証書遺言の氏名の自書
自筆証書遺言の押印
自筆証書遺言の押印の場所
押印のない自筆証書遺言
自筆証書遺言の作成
自筆証書遺言の人の特定
自筆証書遺言の相続財産の特定
自筆証書遺言で遺言執行者に一任
自筆証書遺言の「相続させる」旨
相続させる遺言と遺贈遺言
自筆証書遺言の共同遺言の禁止
自筆証書遺言の封筒と封印
公正証書遺言の要件
公正証書遺言の証人の立会い
公正証書遺言作成中の証人の立会い
公正証書遺言の欠格証人の立会い
公正証書遺言の口授
公正証書遺言の口授の判例
公正証書遺言の口授の判例2
公正証書遺言の口授の判例3
公正証書遺言の口授の判例4
公正証書遺言の口授の筆記
公正証書遺言の承認と署名押印
公正証書遺言の署名押印不能
公正証書遺言の押印
公正証書遺言の公証人の付記
公正証書遺言の一般的記載事項
公正証書遺言の作成手続
公正証書遺言の効力
公正証書遺言と国家賠償
秘密証書遺言の要件
秘密証書遺言の署名と押印と封印
秘密証書遺言の公証人への申述
秘密証書遺言の封紙の日付と申述記載
秘密証書遺言の自筆証書遺言への転換
秘密証書遺言の封紙
死亡危急者遺言の要件
死亡危急者遺言の死亡の危急
死亡危急者遺言の証人3人以上
死亡危急者遺言の口授
死亡危急者遺言の口授の判例
死亡危急者遺言の口授の判例2
死亡危急者遺言の口授の判例3
死亡危急者遺言の筆記、読み聞かせ、閲覧
死亡危急者遺言の承認、署名押印
死亡危急者遺言の作成手続
死亡危急者遺言の確認
死亡危急者遺言の失効
死亡危急者遺言の確認審判
死亡危急者遺言の確認審判手続
死亡危急者遺言の確認と却下
船舶遭難者遺言の要件
船舶遭難者遺言の口頭遺言
船舶遭難者遺言の確認
伝染病隔離者遺言の要件
船舶隔絶地遺言の要件
在外日本人の遺言
遺言の撤回
遺言の法定撤回
抵触する遺言による撤回
抵触する生前行為による遺言撤回
遺言書の破棄による撤回
遺贈目的物の破棄による遺言撤回
遺言の撤回の効力
遺言の撤回の撤回
遺言の撤回の取消し
遺言の検認申立
遺言の検認手続
検認を経ない遺言執行
遺言書の隠匿
遺言書の隠匿の判例
遺言書の隠匿の判例2
遺言執行者
遺言執行者の執行妨害
遺言執行者のある場合とは
遺言執行者の第三者への抹消登記請求
遺言執行者と遺産分割協議
遺言執行者の同意を得た相続人の処分
遺言執行の判例
遺言執行の判例2
遺言執行者の適格
遺言執行者の任務
遺言執行者の任務の判例
遺言執行者の任務の判例2
遺言執行者指定の効果
遺言執行者指定の委託する遺言
遺言執行者指定の方式
免責事項
当サイトの情報を利用してトラブル等が発生しましても、管理人は一切責任を負うものではありませんのでよろしくお願いいたします。
Copyright (C)杉並区の行政書士All Rights Reserved