遺留分の減殺の判例2




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遺留分の減殺の判例2

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遺留分の減殺の判例2

遺留分減殺の目的物(建物とその敷地)が性質上不可分のものである場合は全部について減殺請求権を行使することができ、超過部分の価額を遺留分権利者が返却すれば足りるとした事例があります。

債権者は、債権者代位権により、自己の債権を保全するため、その債務者に属する権利を行なうことができます。

債務者の一身に専属する権利は除外されます。

(債権者代位権)
民法第423条 債権者は、自己の債権を保全するため、債務者に属する権利を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利は、この限りでない。
2 債権者は、その債権の期限が到来しない間は、裁判上の代位によらなければ、前項の権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。




遺留分減殺請求権は、遺留分権利者がこれを第三者に譲渡するなど、権利行使の確定的意思を外部に表明したと認められるなど、特段の事情のある場合を除き、遺留分権利者の行使上の一身専属権であり、遺留分権利者の債権者は、遺留分権利者に代位して遺留分減殺請求権を行使することはできません

5名は共有で不動産の贈与を受けたが、4名は持分放棄によって当該不動産は民法255条の規定によって1名の単独所有に帰した場合、1名は直接の受贈者4名から取得した第三者というべきであり、減殺の目的物が受贈者から第三者に移転した場合でも、それが法律の規定による移転等の如く取引行為に基づかないときは、遺留分権利者より第三者への取戻請求を認めても、これによって取引の安全が害されることはないので、このような場合には民法1040条1項但書の場合に準じ遺留分権利者より、その1名に対して直接減殺請求の意思表示をなし得ると解した事例があります。

(持分の放棄及び共有者の死亡)
民法第255条 共有者の一人が、その持分を放棄したとき、又は死亡して相続人がないときは、その持分は、他の共有者に帰属する。

(受贈者が贈与の目的を譲渡した場合等)
民法第1040条 減殺を受けるべき受贈者が贈与の目的を他人に譲り渡したときは、遺留分権利者にその価額を弁償しなければならない。ただし、譲受人が譲渡の時において遺留分権利者に損害を加えることを知っていたときは、遺留分権利者は、これに対しても減殺を請求することができる。
2 前項の規定は、受贈者が贈与の目的につき権利を設定した場合について準用する。


遺言執行者がある場合、相続財産である不動産につき遺留分減殺を原因とする所有権移転等の登記を求める訴えは、相続財産の管理、処分に関する訴訟であるからその被告適格を有するものは相続人ではなく遺言執行者であるとされます。

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