渉外胎児認知




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渉外胎児認知

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渉外胎児認知

胎児認知された子は、出生によって父との間に嫡出でない親子関係を生じますから、日本人の男が外国人の女の嫡出でない子を胎児認知しておくと、その子は生まれた時から日本国籍を取得します。

国籍法第二条 

子は、次の場合には、日本国民とする。
@出生の時に父又は母が日本国民であるとき。
A出生前に死亡した父が死亡の時に日本国民であつたとき。
B日本で生まれた場合において、父母がともに知れないとき、又は国籍を有しないとき。


しかし、子の出生後の認知では、国籍法2条1号の適用はないので、認知によって日本国籍を取得しないと解されています。

胎児認知は、認知の当時の認知する者の本国法又は子の本国法のいずれかの法律によってもすることができますが、親子双方の本国法にその制度があることを要し、親又は子のいずれか一方の本国法に定めがないときは、胎児認知をすることはできません。

胎児認知の届出があった場合、法例18条1項及び2項の適用上、「子の本国法」を「母の本国法」と読み替えて受否が決定されます



旧法例18条

法適用通則法第29条  

1.嫡出でない子の親子関係の成立は、父との間の親子関係については子の出生の当時における父の本国法により、母との間の親子関係についてはその当時における母の本国法による。この場合において、子の認知による親子関係の成立については、認知の当時における子の本国法によればその子又は第三者の承諾又は同意があることが認知の要件であるときは、その要件をも備えなければならない。
2.子の認知は、前項前段の規定により適用すべき法によるほか、認知の当時における認知する者又は子の本国法による。この場合において、認知する者の本国法によるときは、同項後段の規定を準用する。
3.父が子の出生前に死亡したときは、その死亡の当時における父の本国法を第一項の父の本国法とみなす。前項に規定する者が認知前に死亡したときは、その死亡の当時におけるその者の本国法を同項のその者の本国法とみなす。


民法上、認知の効力は、子の出生時に遡及しますが、国籍法では生後認知の効力は遡及しません。

遺言で認知された胎児が生まれたときは、遺言執行者は、その事実を知った日から14日以内にその旨を届け出なければなりません。

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