遺言執行者がある場合の遺産分割
遺言執行者がある場合、相続人らは相続財産の処分権を失い遺産分割をすることができるかについては、次のことが考えられます。
特定物の特定遺贈の場合は、遺言執行者があっても、遺言執行者の処分権は、当該遺贈の目的についてだけにあり、それ以外の相続財産の処分権は、共同相続人が有します。
(遺言の執行の妨害行為の禁止)
民法第1013条 遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができない。
(特定財産に関する遺言の執行)
民法第1014条 前3条の規定は、遺言が相続財産のうち特定の財産に関する場合には、その財産についてのみ適用する。
それ以外の相続財産の処分権は、共同相続人が有します。
したがって、この場合には遺産分割をすることができます。
通常の分数的割合による包括遺贈の場合、遺言執行者に分割の実行まで遺言者が委託してないときは、共同相続人らは遺産の処分権を有し、遺産分割をすることができると考えられます。
このような場合でも、遺言執行者を手続に参加させておくことは、遺言執行者に遺贈の登記手続きの協力を命ずることができますから、その実益を失いません。
清算型包括遺贈や遺産分割の方法を指定した遺言又は相続分を指定した遺言において、遺言者が遺言執行者にその実行を委託してる場合は、共同相続人は遺産の処分権を有しないと解されますので、遺産分割をすることもできないと考えられます。
遺言者の財産全部についての包括遺贈に対して遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合に遺留分権利者に帰属する権利は、遺産分割の対象となる相続財産としての性質を有しないとされます。
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