不在者の財産管理人の家庭裁判所の監督 |
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不在者の財産管理人の家庭裁判所の監督 不在者の財産管理人は、自己を管理人に選任した家庭裁判所の監督に服さなければならず、家庭裁判所が財産管理上必要と認めてする指示・処分に従う義務があります。 管理人は、管理すべき財産の目録を調整しなければなりません。 管理すべき財産の範囲を明確にするためです。 財産目録は2通作成し、1通を家庭裁判所に提出します。 家庭裁判所は、管理人が作成した財産目録を不十分であると認めるときは、管理人に対し、公証人に財産目録を作らせることを命ずることができます。 管理人が財産目録の調整を怠っているときは、家庭裁判所は、調整義務の履行を命ずることができます。 目録調整の費用は、不在者の財産から支弁します。 (管理人の職務) 民法第27条 前2条の規定により家庭裁判所が選任した管理人は、その管理すべき財産の目録を作成しなければならない。この場合において、その費用は、不在者の財産の中から支弁する。 2 不在者の生死が明らかでない場合において、利害関係人又は検察官の請求があるときは、家庭裁判所は、不在者が置いた管理人にも、前項の目録の作成を命ずることができる。 3 前2項に定めるもののほか、家庭裁判所は、管理人に対し、不在者の財産の保存に必要と認める処分を命ずることができる。 家庭裁判所は、職権で管理人に対し不在者の財産の状況の報告及び管理の計算を命ずることができます。 これに要する費用は、不在者の財産のなかから支弁します。 管理が長期にわたるとき、家庭裁判所は、6ヶ月又は1年ごとのように定期的に報告することを命ずることもできます。 管理人の不在者に対する財産の返還、損害賠償義務を担保するため、家庭裁判所は、職権により、管理人に対し人的又は物的担保の提供を命ずることができます。 (受任者による受取物の引渡し等) 民法第646条 受任者は、委任事務を処理するに当たって受け取った金銭その他の物を委任者に引き渡さなければならない。その収取した果実についても、同様とする。 2 受任者は、委任者のために自己の名で取得した権利を委任者に移転しなければならない。 (受任者の金銭の消費についての責任) 民法第647条 受任者は、委任者に引き渡すべき金額又はその利益のために用いるべき金額を自己のために消費したときは、その消費した日以後の利息を支払わなければならない。この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う。 不動産又は船舶に抵当権の設定を命ずる審判が効力を生じたときは、裁判所書記官がその登記を嘱託します。 家庭裁判所は、事情の変更があると認めるときは、職権で、管理人が提供した担保を増減、変更又は免除することができます。 (管理人の担保提供及び報酬) 民法第29条 家庭裁判所は、管理人に財産の管理及び返還について相当の担保を立てさせることができる。 2 家庭裁判所は、管理人と不在者との関係その他の事情により、不在者の財産の中から、相当な報酬を管理人に与えることができる。 管理人を不適任と認めるとき、家庭裁判所は、職権で、管理人を解任して後任管理人を選任することができます。 また、管理人は、家庭裁判所に届出をして辞任することができ、この場合も、家庭裁判所は後任管理人を選任しなければなりません。 管理人が死亡したときも同様です。 本人が自ら財産を管理できるようになったとき、又はその死亡が分明となり、若しくは失踪の宣告があったときは、家庭裁判所は、本人又は利害関係人の申立によって、その命じた処分を取消さなければなりません。 管理人選任処分の取消後、帰来した不在者は不在者財産管理人が提起した訴えを受継ぐことができます。 無料法律相談はこちら Amazonで相続を調べる |
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