成年後見人の善管注意義務
成年後見人は、善良な管理者としての注意義務を負っています。
民法第869条
第644条及び第830条の規定は、後見について準用する。
民法第644条
受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。
民法改正前ですが、後見人が禁治産者の不動産を廉価で売却した行為などが後見人の善管注意義務に違反するとして禁治産後見人に対して、損害賠償を命じた事例があります。
また、本件では、禁治産後見人が、後見人として、財産目録を調製せず、かつ、急迫の必要がないにもかかわらず、弁護士甲に報酬を支払いましたが、この行為は、無権代理行為となるが、報酬を受領した甲は急迫の必要がないことにつき悪意があったと認められるから、報酬支払行為が無権代理行為であることにつき、甲に対抗でき、甲が受領した報酬金は不当利得となるとして、甲に対して禁治産者の相続人にその返還を命じました。
この場合、依頼者が弁護士に対して支払った報酬の不当利得返還請求の消滅時効については、民法172条ではなく同法167条1項が適用されます。
民法第854条
後見人は、財産の目録の作成を終わるまでは、急迫の必要がある行為のみをする権限を有する。ただし、これをもって善意の第三者に対抗することができない。
民法第172条
1 弁護士、弁護士法人又は公証人の職務に関する債権は、その原因となった事件が終了した時から2年間行使しないときは、消滅する。
2 前項の規定にかかわらず、同項の事件中の各事項が終了した時から5年を経過したときは、同項の期間内であっても、その事項に関する債権は、消滅する。
民法第167条
1 債権は、10年間行使しないときは、消滅する。
2 債権又は所有権以外の財産権は、20年間行使しないときは、消滅する。
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